オーロラ 1994年に初めてアラスカでオーロラを見ました。それ以来、感激のあまりに腹の底から叫びたくなるようなオーロラを何度見てきたでしょうか。夜空一面うごめく大蛇のようなオーロラ。まるで風になびくカーテンのように薄いグリーン色が動きはじめたかと思うと、いきなりピンクやブルーが交じり、一瞬で天頂まで駆け上る。複雑な色の組み合わせで地上に放射状になって降り注ぐこともある。オーロラ観察していた人々からはあまりの美しさに歓声が上ります。 夜空のカーテンの下の赤色を、エスキモーたちは死霊たちの争いで血を流していると言い伝えていますが、私達にとっては美しいピンク色に見えます。また、めったに見られないのですが、太陽の黒点群が活発な時期(前回は2000年から2001年)に見られる地上から300キロメートル以上の上空に出る暗赤色のオーロラは、神々の激怒と恐れられています。中世ヨーロッパでも人々に血と戦争を連想させ震えあがらせてきました。2002年11月、アラスカでも大蛇のようにうねる暗赤色が現われ、雲にまで反射し、見ているだけでも恐ろしくなるようなオーロラが夜の9時くらいから2時間ほど出現したことがありました。恐怖のあまりあわてて家に入っていく妻の後姿を今でもよく憶えています。 オーロラは11年周期で良い時期が来ると聞いたことがある方は多いと思いますが、その周期 一つ目の周期は前回2000年から2001年にかけてで、太陽の活発な時期でした。太陽の活発な時期とは黒点群の多い時期を示して、オーロラの台風シーズンのようなものです。黒点の近くでは常に太陽面が活発になり、大規模なフレア(爆発)やコロナ大規模放出現象(CME)がおきやすい状態で、超高速の太陽風が太陽系の果てまで噴射されます。その太陽風が活発なオーロラを出す原因といわれます。(太陽風が運んでくる荷電粒子や磁場の影響による) 10年に1度か2度しか見ることができない地上300キロメートル以上の暗赤色のオーロラが、日本でも見えるのはこの時期です。太陽のコロナ大規模放出や巨大なフレアによって、通常地上から90km~500キロメートルに出るオーロラが、800キロ~1000キロメール上空まで上昇することもあります。そうなるとオーロラの一番上に出る暗赤色が、低緯度に位置する日本でも地平線上に少しだけ見えるという仕組みです。2003年10月大規模ガス噴射が起こったときに出た暗赤色オーロラは、あまりにもすごかったためカリフォルニアで山火事の誤報があり消防車が出動したそうです。フレアやCMEは爆発の影響なので2日くらいで嵐のように去っていきます。 アラスカのように緯度60度以上の高緯度では、オーロラはコロナホールと呼ばれる黒点の無い太陽面とも関係している為、黒点のピークを過ぎた数年後に出現頻度がピークを迎えます。フレアとは無関係な2つ目の周期ですが、実は今年がそのピーク時にあたり、頻度の高いオーロラがよく観察できています。旅行者にとってオーロラを見るには最適で、雲さえなければ1週間ほど続けて毎晩見えることもあります。通常、太陽には2箇所にこのコロナホールができています。27日周期(地球から見て太陽が一回りする)の中で、2度にわたって数日間そのチャンスは訪れます。太陽は地球の直径100倍くらいあり、太陽の赤道付近にX線写真でしか撮れない数十倍もの規模で大きな黒い影の部分があります。それがコロナホールで、そこから高速の太陽風が噴射されています。 オーロラを簡単に色分けすると地上から90キロ~100キロまでがピンク色、100キロ~200キロが もうひとつ、オーロラは春分や秋分前後に出やすくなるのです。この時期は太陽の赤道面から地球が一番はなれるときで、赤道から離れている分だけ地球に噴いてくる太陽風のスピードが速くなるためであるといわれます。 是非、良い時期を予想して綺麗なオーロラをアラスカに見にきてくださいね。 |